理系博士の人生

研究よりも組織論や理系教育に興味がある体育会系工学博士のおぼえがき

市場主義の世界で大企業は何をするのか?

gobostonです。

大学院の時代、社会はどのように進んでいくか、友人と話すとかよくあると思うんですよ。

理想に溢れた学生が、大企業、資本主義について討論する。

社会の発展のためには、人間の幸福とはどのようになっていくのか興味があります。

 

日本語でいう「善」について述べる

僕はこのマイケル・サンデルの著作が好きです。

「あなたはそれをお金で買いますか」

それをお金で買いますか――市場主義の限界

それをお金で買いますか――市場主義の限界

 

 

僕らが生きているこの社会の基本的な概念である自由市場主義。

市場主義に生まれた僕らは普段あまり疑問を持つ事は少なかったけれど、バブル景気やリーマンショックを体験すると自由市場主義は、「正しいのか」とても悩む事があります。正しいという定義はありません。個々に任されています。

 

製造業にいる身として自由市場主義の恩恵を受けているのは金融業かなと思います。

例えば、世界の一人あたりのGDP1位はルクセンブルグという国です。

1位  ルクセンブルグ 119,487.93ドル

11位  アメリカ      54,369.83ドル

27位 日本       36,221.81ドル

ルクセンブルクは人口56万人と小さな立憲君主制の国です。もともと鉄鋼業中心の国でしたが1970年代初頭の石油危機以降、産業構造を金融サービス業中心へと転換に成功し、今があります。金融サービス業は生産性の高い仕事と言えます。その反面金融危機にとても敏感になります。ここに5年間のGDP成長率は平均3%くらいあります。しかし、ユーロ圏債務危機の影響を受け2012年はマイナス成長をしています。金融業主体はリスクがあります。ルクセンブルグも(そういえば石油がバンバン出てウハウハなサウジアラビアもリスク分散のために様々な新しい産業を興そうとしています。

引用元: ルクセンブルク基礎データ | 外務省

 

何が言いたいのかというと

この市場主義の問題はリスクを取りすぎること。

そのリスク分散を理性的にとれない。バブル景気やサブプライムローンが良い例だと思います。

自分でも、株式投資をした際に理性を失うことが良くあります 笑

 

市場主義は人の欲によって動く。

現在の市場主義の問題はあらゆるものがお金で取引できてしまうことにある。

極端にいえば、命(アメリカの寿命が絡んだ金融商品の例)をお金で買うことができる。

貧富の格差が特に人に影響を与えてしまう。

 

買えないものが多い時代には貧富の格差は嗜好品に定まってきた。

今は新しいビジネスが富豪向けになりやすい。

例えば医者のコンシェルジュサービスとか。精子バンク。裏口入学

 

他に市場主義で発生するものとして

行列に対して、インセンティブを持つ代わりにお金を求めるチケットのダフ屋。

受給のバランスという意味で価格をあげるべきなのか。

ダフ屋の存在を認めるのか。ダフ屋を排除するのか。

並ぶ機会を持たぬ人、お金を持たぬ人の対立がある。

 

今後は

大企業は今後、成熟、高齢化社会において、企業活動として何をサービスし、何を対価として得るか。

成熟、高齢化社会において僕らは何をしていかなければならないのか。

市場主義の中でつぶれることもできない大企業はどうやって生き残っていくのだろう。

 

この世のあり方も、人間の限界を考えて成長しなければこの先は崩壊が待っていそうです。

機械やシステムの成長の方が人間よりも進んでしまうだなんて当時の方々は考えなかったでしょう絶対。

 

皆さんはどんな世の中になると思いますか?

 

 

 

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