理系博士の人生

研究よりも組織論や理系教育に興味がある体育会系工学博士のおぼえがき

製造業に未来はあるのか?ない。

 

最近製造業で働いていて、このまま会社は存続するのか、よく考えるようになってきた。就職する前は会社にしがみつくなんて「ダサい」、思っていたのですが、気づくと2年足らずでしがみついていたことに気づいた。やばい、この思考。会社にしがみつきはじめたら人間として終わりだと思ってます。会社も終わる。本当に。

 

ちょっと脱線しました。元に戻すと、

最近企業で働いていて製造業はなくなると本気でかんじた。理由は三つ。

 

1、研究開発スピードに人間が追いつけない。

現在の雇用体系は終身雇用を前提としているのだけど、約35年間同じ研究なんてできるわけないでしょ。35年間マイナーチェンジで済んでいる工業製品なんてあるのかな??

研究者は常に新しい事を学ばないといけないんだけど、どれが当たるかなんてわからないし、みんながやってから研究開発始めたって、特許取られてもう遅すぎる。それなら、中途で採用しちゃった方が早い。欧米韓がやっている手法はこっちだと思う。別によく知っている人物が一人いればいいのだから。だから不要な人はどんどん増えていくんだよ。

あとは、息の長い社会インフラ事業。一つのプロジェクトの期間が3-4年、20人必要とする。そのプロジェクトが受注できなかった場合、20人の社員は3-4年間仕事がなくなるわけ。路頭に迷うわけよ。すると企業は赤字でも仕事を取ろうとするわけ。これってビジネスとして長く続くとは思えないじゃん。たくさん受注すると、人を増やさないといけないし、それもできないし。

 

2、市場規模が大きくないとやらない。

これ、大企業は新規事業を進めるときに組織改編とかしないといけない。組織改編はシステムの変更を伴うと非常にコストがかかるし、その新規事業が新しくものを売り買いするチャネルを作るためのコストもかかる。だから例えば売り上げ10-100億円くらい見込めなければ、新規事業もやらない。それって開拓された市場ありきじゃなきゃ到底達成できないんじゃないかな。すると多くの場合後追いになる。ベンチャーは必ず一歩先をいける。後追い事業ってやっててつまらない。

 

3、自分が働いて楽しくない。

研究開発の面白さって、社会貢献している感覚。意味があるからやり甲斐がある。

でも職場がとんでもなくつまらない。挨拶したって返さない。コミュニケーションなんて全く取れない。管理職は決断せずに、下に振る。振ったくせに権限移譲せず、文句だけ言う。

研究者のリーダーシップとコミュニケーション能力(人柄)が失われているせいで、今いる研究所は本当につまらない。

上司と部下との信頼関係なんて全く結ばれていないし、部内で起こった問題を部長が責任を取る事もない。「私がこうすればよかった」なんて、あえて問題の原因を自分に持ってきて解決しようだなんてゼッッタイにしない。

働く人も「昇進したい」とか「家のローン」とかが目的になってるからチャレンジしないし。夢もない。なんのために仕事しているんだろう。

 

部活とかやってた身からすると(部活と会社は違うって言うだろうけど)少なくとも信頼関係づくりは第一歩だと思うけど、違ったのか。

 

こういう「組織」に対して疑問を持っているのに、自分が仕事できないから発言しにくい。

 

まずは結果を出さないと何も進まないのだけど、今の上司ではまったくモチベーションがわかない。

 

今日は悩みを殴り書きしました。

 

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